冬の花粉症? 皮膚科医が教える果物アレルギーと花粉について

お悩み肌から「伊達肌」へ
~初恋肌のつくりかた~【18】

 

花粉症と果物アレルギーのお話し

こんにちは! 皮膚科医SONOKOです。すっかり寒くなってきましたね。冬が終われば春がやってくる!! だけど冬から春は花粉症がつらい……なんて方はきっとたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

日本ではスギやヒノキなどの冬~春の花粉で苦しんでいる方が一番多いかと思いますが、実は一年中花粉症はあるのは知っていますか? 日本は四季があるのでその時期によって花粉を飛ばす樹木や植物も変わり、春の花粉では大丈夫な人も夏の花粉でやられているなどの可能性もあるのです!

 

それぞれの季節の花粉症となりうる代表的な樹木・植物は――

春:ハンノキ・シラカンバ・ヒノキ
夏: ブタクサ・カモガヤ
秋:イネ・ブタクサ・ヨモギ
冬: スギ

――などです。

これらの植物が多い地域ほどその花粉に対する花粉症が多くなります。例えば北海道や沖縄にはスギがほとんど存在しないのでスギ花粉症もすごく少ないなど、地域によって原因植物も時期も異なってきます。

花粉症はどのようにして起こるの?

以前の記事でお話しした蕁麻疹の起こり方とほぼ一緒と考えてもらって大丈夫ですが簡単に説明すると、

・花粉(アレルゲン)が眼や鼻から入ってくる
・体が花粉を異物と認識する
・花粉に対する抗体IgEが産生される
・次に花粉が入ってきたときに体はこの花粉が敵だと覚えているので速やかに抗体を産生
・花粉を捕まえたIgE抗体は眼や鼻の粘膜にある肥満細胞とくっつく
・肥満細胞からヒスタミンが大量に放出される

その結果、目鼻のかゆみとともに体は花粉を外に追い出そうと涙やくしゃみ・鼻水などの反応が出てきてしまうのです。

基本花粉症は抗ヒスタミン薬などの内服で対症的に症状を抑える治療が現在は主流ですが、最近は免疫療法としてわざと花粉の成分を体内に入れて「これは敵じゃないんだよ」と体に教え込むことで症状を緩和させるという治療も登場してきました。

詳しくは耳鼻科の範疇になってしまうので詳細を知りたい! という方は耳鼻科に一度相談してみてくださいいね!

 

花粉と果物は似ている?口腔アレルギー症候群とは!?

今まで果物や野菜を食べて口がむずがゆくなったり唇が腫れたりしたことはありませんか? もしあなたが花粉症をお持ちであれば口腔アレルギー症候群の可能性があります。

口腔アレルギー症候群とは、ある季節の花粉症を持つ方がある特定の果物を食べると口びるや口の中・喉の奥が痒くなったり違和感が出たりするアレルギー症状です。

これはその花粉のアレルゲンと果物のアレルゲンの構造が似ているため果物を食べてアレルゲンが口腔内の粘膜に触れると、体が花粉と勘違いしてしまいこのような症状が起きてしまいます。

しかし消化の過程でアレルゲンは壊されてしまうので通常症状が出るのは口周りと喉くらいです。しかし反応が強いと呼吸苦など重症化することもあるので注意してくださいね!

 

アレルギーが出やすい花粉と果物の組み合わせを知ろう!

花粉と果物の種類の組み合わせである程度起きやすさが予想はできます。

ハンノキ・シラカンバ→ バラ科(リンゴ、モモ、サクランボ、イチゴ)
ブタクサ(イネ科)→ ウリ科(メロン、スイカ)、バナナ
ヨモギ→ セロリ、ニンジン
スギ→ トマト

果物のアレルゲンは熱に弱く、生で食べるとく口が痒くなるけどどうしても食べたい時は火を通して加熱すれば食べることもできます。なので生で食べるのではなく調理した上で食べてください!!

症状が出てしまった場合、治療は花粉症と一緒で抗ヒスタミン薬の内服で対症的に行っていきます。

フルーツは体に良いのでたくさん食べましょうとよく言われたものですが、こういったアレルギー症状が出る可能性もあることもあるので、もしあなたがある果物を食べると痒くなることがあれば、花粉症との関連もあることを頭の片隅に置いておいてください!

それでは今回はこのへんで。よい週末を~!

photos by: _-0-_ & _-0-_
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皮膚科医SONOKO

皮膚科医SONOKO

即効性より日々の積み重ねを重視する、皮膚科一筋の皮膚科医。好物は焼き鳥とうまい棒。まずは自分の皮膚を見て・感じて・触ってみよう。そこにはあなたの心や生活が表れています。こんな小さなこと聞けない……お医者さんに見せるタイミングが分からない……そんなあなたがそっと立ち寄れる皮膚コラムをめざして。ストレス社会で闘うあなたが、あなたの皮膚を自分で守れるよう私がサポートします!