【注・写真あり】蕁麻疹~みんなが勘違いしている蕁麻疹の原因・治し方

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~初恋肌のつくりかた~【15】

 

蕁麻疹じんましんのお話

こんにちは! 皮膚科医SONOKOです。今回は日常診療でよくみる蕁麻疹についてお話していきます。

 

今まで蕁麻疹になったことはありますか?

なったことがある方は分かるはず……、そう本っ当ーーーに痒いですよね! じんましんは、突然激しいかゆみを伴った赤いふくらみから始まり、それが体のいたるところに多発していきます。

 

とにかくかゆい発疹です。見た目的には「蚊に刺されたような赤いふくらみ」を想像いただけると一番わかりやすいでしょうか。ご注意ください以下、すこしばかり衝撃的な写真を2点掲載しております。

出典:www.e-skin.net

 

蕁麻疹は皮膚のどこにも生じますが特に摩擦や圧迫を受けやすい場所に出やすいと言われています。

とっても痒いので掻いてしまうことでさらに皮疹が広がっていってしまいます。皮膚だけに出ており主に痒みだけならお薬を内服すればすーっと引いてくることが多いです。

しかし重症例では粘膜にも生じることがあるので咽頭部(のどの奥の部分)に出てしまうと最悪呼吸困難となったり、血圧が下がったりすることがある--アナフィラキシーと呼ばれる症状--ので注意が必要です。

 

蕁麻疹はどのようにして起きるのでしょうか。

まず、蕁麻疹の反応の主役となるのが肥満細胞と呼ばれる真皮や皮下脂肪組織にある細胞で、細胞内にはヒスタミンなどの炎症をおこす物質がたくさん含まれています。このヒスタミンこそ痒みの主な原因物質です!

何らかの刺激やアレルゲンにより肥満細胞が活性化され中のヒスタミンなどが放出されると、激しい痒みが生じるとともに血管から液体成分が染み出し、結果真皮に浮腫が生じてあのようなふくれた赤みが形成されるわけです。

 

出典 あたらしい皮膚科学 121ページ/ 中山書店

 

このような機序で蕁麻疹は起きてきますが、残念ながらなぜこのような反応が起こるのかははっきりとは分かっておらず、原因が特定できないことがほとんどです。蕁麻疹は食べ物だけで出るのではなく、日光や温熱刺激・寒さ・感染症・物理的刺激など原因は様々です。

そのため原因特定のための確実な検査というのがないのが現状です。もちろん何かを食べた後に必ず出たりと明らかな関連がありそうな場合は的を絞った検査をすることはあります。

ただストレスや疲れ・物理的刺激・細菌感染・運動発汗などが刺激や増悪因子となることがありますので、どういったときに出やすいのかご自身で観察してみましょう。ちなみに古いサバなどヒスタミンを多く含んでるものを食べると軽く出たりすることもあります。

また蕁麻疹の中でこすれたりなどの物理的刺激で出るものは機械製蕁麻疹と呼び、正常皮膚を爪などでひっかくと赤くみみずばれのように盛り上がってくる--紅色描記症と呼ぶ--のが特徴です。

 

出典 あたらしい皮膚科学 121ページ/ 中山書店

 

蕁麻疹の治療

蕁麻疹は通常であれば抗ヒスタミン薬を内服することで比較的速やかに症状が改善することが多いです。なので上記のような皮疹が出たらまず皮膚科外来を受診してお薬をもらいに行き、もらったらすぐ飲んでしまいましょう!!

ちなみに、ステロイド軟膏を外用してもほとんど良くならないので覚えておいてください~。

抗ヒスタミン薬は花粉症やアレルギー性鼻炎にも使用されるお薬です。薬の種類はたくさんあり、人によって眠気が強いなどの個人差があるので自分に合うものを相談しながら使ってくださいね!

 

実際に皮膚科で蕁麻疹をどのように治療していくか、ポイント・注意点などをお話します。

1.体に蕁麻疹が数個~多発しているが、呼吸苦・のどが詰まった感じなどの粘膜症状はない場合。

抗ヒスタミン薬1種類~数種類を内服。下痢や発熱などの感染症状がある場合はそちらの治療も並行する。

2.それでも皮疹が治まらない場合

抗ヒスタミン薬を2種類~3種類に増やす or 今飲んでいるものを2倍量にする。

3.のどの奥が詰まる、呼吸苦がある、声がかすれるなどの粘膜症状がある場合

アナフィラキシーの可能性があり要注意!! ステロイド点滴と慎重な観察が必要。重症化すると血圧低下や喉頭浮腫などのアナフィラキシーショックとなり死に至ることも。

その他注意点として、蕁麻疹は血管を拡張させたり体があたたまると悪化するので、皮疹が出ている間は飲酒・スポーツ・入浴はせずゆっくり休んでくださいね。またお薬はたとえ皮疹が治っても、もらった日にち分は飲んでしまいましょう。

じんましんは日常診療でよく見る疾患ですが、患者さんは痒みが強く眠れないほどで最初はびっくりすると思います。内服すると比較的すぐ効いてくれて楽になるので我慢せず早めに医療機関を受診しましょうね。それでは今回はこの辺で!!

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皮膚科医SONOKO

皮膚科医SONOKO

即効性より日々の積み重ねを重視する、皮膚科一筋の皮膚科医。好物は焼き鳥とうまい棒。まずは自分の皮膚を見て・感じて・触ってみよう。そこにはあなたの心や生活が表れています。こんな小さなこと聞けない……お医者さんに見せるタイミングが分からない……そんなあなたがそっと立ち寄れる皮膚コラムをめざして。ストレス社会で闘うあなたが、あなたの皮膚を自分で守れるよう私がサポートします!